転職の履歴書・職務経歴書の書き方|職歴欄と職務経歴の見本【厚労省様式対応】
転職の応募では、履歴書と職務経歴書の2点を求められることが多くなっています。履歴書は厚生労働省が公表している様式例に沿えば間違いありません。この記事では、ハローワークの資料をもとに、職歴欄の書き方と職務経歴書のまとめ方を解説します。
一次情報(厚生労働省・ハローワークの資料)の内容を確認した日付です。
【結論】転職の応募は「履歴書+職務経歴書」、履歴書は厚労省様式でよい
かつてのJIS規格の様式例は2020年7月に削除され、現在の公的な基準は厚生労働省の様式例です。押印欄はなく、性別は任意記載です。転職では履歴書に加えて、これまでの仕事の中身をまとめた職務経歴書を求められることが多くなっています。
2つの書類の役割
履歴書は学歴・職歴・資格を決まった形で示す書類、職務経歴書は仕事の中身と実績を自由様式で詳しく示す書類です。採用担当者はまず履歴書を見るので、履歴書だけでも伝わるように書きます。
令和2年7月に日本規格協会が、JIS規格の解説の様式例から履歴書の様式例を削除したため、厚生労働省で新たな履歴書の様式について検討を行い、事業主の皆様に広く参考にしていただくための様式例(厚生労働省履歴書様式例)を作成しました(別添ご参照)。
【最重要】職歴欄は会社ごとに入社・退社を書き、最後に「以上」
職歴は、勤務先ごとの入社と退社を古い順に書くのが基本です。在職中の会社は最後の行に「現在に至る」と書き、職歴の最後に「以上」と書きます。会社名は略さず正式名称で書きます。
✗ NG例
○ OK例
- 会社名は正式名称で。「(株)」や「同社」「〃」と略さない
- 年号は和暦か西暦のどちらかに統一する(「R3年」ではなく「令和3年」)
- 正社員以外は雇用形態を( )書きにする(例:「入社(契約社員)」「入社(アルバイト)」)
- 退職理由は「一身上の都合により退職」「会社都合により退職」のように簡潔に
- 退職日が決まっていれば「現在に至る(令和○年○月末退職予定)」と書ける
| 働き方 | 書き方の例 |
|---|---|
| 契約社員 | 株式会社○○ 入社(契約社員) |
| 派遣社員(派遣先が1社) | ○○会社より△△会社へ□□業務で派遣(令和○年○月末まで) |
| 派遣社員(派遣期間が終わった) | 派遣期間満了につき退職 |
| 派遣社員(派遣先が複数) | ○○会社に派遣登録し、派遣スタッフとして次の職務に従事 |
| 会社以外(病院・学校・官公庁など) | 入職(または勤務)/退職 |
派遣は「派遣元」と「派遣先」を分けて書く
雇用されている会社は派遣元です。「○○会社(派遣元)より△△会社(派遣先)へ派遣」と書くと、どこに雇われ、どこで働いていたかが一度で伝わります。派遣先が複数ある場合は、派遣先ごとに業務内容を添えて並べます。
職務経歴書は「職務要約・職務経歴・活かせる経験・資格・自己PR」
職務経歴書はA4で1〜2枚程度の自由様式です。標題・日付・氏名と職務経歴は必須で、ほかの項目は応募先に合わせて選びます。履歴書の内容を写すのではなく、仕事の中身と実績をより詳しく書きます。
| 項目 | 書く内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 職務要約 | これまでの職務経歴の概要 | 最初に読まれる前提で、経歴の要点をまとめる |
| 職務経歴(会社概要) | 会社名・事業内容・従業員数 | 会社名は正式名称で |
| 職務経歴(職務内容) | 時期・役職・担当業務・実績 | 表にして、名詞止め(「〜を担当」)で短く |
| 活かせる経験・知識・技術 | プロジェクト経験や身につけた知識 | 応募先の仕事で使えるものを選ぶ |
| 取得資格 | 資格の正式名称と取得年月 | 応募先の職務に関係するものを |
| 自己PR | 長所・強みと仕事への姿勢 | 「です・ます」のていねいな文体で |
職務経歴の並べ方には、古い順に書く編年体式、新しい順に書く逆編年体式、職務の種類ごとにまとめるキャリア式などがあります。
| 形式 | 並べ方 | ハローワーク資料の記載例 |
|---|---|---|
| 編年体式 | 古い経歴から | 同じ職種・異なる職種への転職、職歴が短い場合など |
| 逆編年体式 | 新しい経歴から | 同じ会社で長く勤めていて初めて転職する場合 |
| キャリア式 | 職務の種類ごと | 転職が多い場合(時系列の略歴を付けると分かりやすい) |
わからないときは編年体式(古い職務経歴から記載する方法)とします。
応募先ごとに書き分ける
職務経歴書は、応募先が知りたいことに合わせて書く書類です。同じ内容を複数の応募先に使い回すのは適当でないとされています。すべての経歴をまとめた元データを1つ作っておき、そこから応募先ごとに選ぶと効率的です。
志望動機・自己PRは、事実と応募先に合わせて書く
志望動機には、その会社を選んだ理由、自分の経験や能力をどう活かせるか、どんな仕事で役に立ちたいかの3点を盛り込みます。自己PRは、性格や行動の特徴が表れたエピソードで示すと伝わります。
- 応募先を選んだ理由(求人票やホームページで仕事内容を確かめてから書く)
- 活かせる経験・能力(前職のどんな経験を、応募先のどの仕事に使えるか)
- 意欲(どんな仕事をして、どう役に立ちたいか)
✗ NG例
○ OK例
転職理由は前の会社の批判にしない
退職理由を書くときは前向きな表現にし、前の会社の批判は避けます。「貴社で学びたい」のような一方的な希望だけでは、採用担当者へのアピールになりにくい点にも注意してください。
数字や成果は盛らない
実績は数字で示せると伝わりやすくなりますが、事実と違う数字は書かないでください。面接では書類の内容をもとに質問されることが多く、説明できない数字はかえって信頼を損ねます。AIの下書きを使うときも、実際にない経験や数字が入っていないか必ず確かめてください。
資格欄は正式名称と取得年月で書く
免許・資格は略称を使わず正式名称で書き、取得した年月を添えます。「○○免許 取得」「○○検定 合格」のように書くのが基本です。数が多い場合は、応募先の仕事に関係するものを選びます。
✗ NG例
| 年 | 月 | 免許・資格(OK例) |
|---|---|---|
| 平成30 | 8 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
| 令和2 | 7 | 実用英語技能検定2級 合格 |
| 令和5 | 3 | 2級ファイナンシャル・プランニング技能士 合格 |
- 検定は級を後ろに書く(例:「実用英語技能検定2級」)
- 技能士は級を前に書く(例:「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」)。技能士は職種と等級を表示して名乗る決まりです
- 書く順番は、応募先へのアピール力が高い順がすすめられています
- 失効したもの・勉強中のものも、その旨を明記すれば書けます(例:「○○資格の取得に向けて勉強中」)
- 資格がなくても、「パソコン(Word、Excel)を実務で操作可能」のように技能を付記できます
提出前に確認すること
日付は書いた日ではなく提出日(郵送なら投函日)にし、履歴書と職務経歴書で同じ日付にします。2つの書類で在籍期間や会社名が食い違っていないかも、提出前に確かめてください。
- 日付は提出日(郵送なら投函日)になっているか
- 和暦・西暦が2つの書類を通して統一されているか
- 会社名・学校名・資格名を略していないか(「(株)」→「株式会社」)
- 正社員以外の職歴に雇用形態を( )書きしているか
- 在職中の会社に「現在に至る」、職歴の最後に「以上」が入っているか
- 履歴書と職務経歴書で、在籍期間や会社名が食い違っていないか
- 志望動機が応募先に合わせた内容になっているか(使い回していないか)
- 事実と違う数字や経験が書かれていないか
- 誤字・脱字がないか(読み返したか)
よくある質問
転職の応募書類でよく迷う、押印・写真・ブランク期間・短期間の職歴・派遣の書き方・職務経歴書の使い回しについて、厚生労働省とハローワークの資料をもとに答えます。
Q. 転職の履歴書に押印は必要ですか?
A. 様式に押印欄がなければ不要です。かつてのJIS規格の様式例は2020年7月に削除され、現在の基準である厚生労働省の様式例には押印欄がありません。応募先から指定された様式に押印欄がある場合のみ押してください。
Q. 履歴書に写真は必要ですか?
A. 厚生労働省の様式例では、写真欄は「写真をはる必要がある場合」の欄です。応募先から求められたら貼ります。貼る場合は、おおむね6か月以内に撮影した、本人のみの正面上半身・無背景・無帽の写真を使います。
Q. 働いていないブランク期間はどう書けばいいですか?
A. 職歴欄には勤務先ごとの入社・退社を正確に書きます。その間に職業訓練を受けていれば学歴欄に、資格の勉強をしていれば「勉強中」と明記して資格欄に書けます。面接で聞かれたときに説明できるようにしておきます。
Q. 短期間で辞めた会社も職歴に書くべきですか?
A. 書きます。職歴欄は勤務先ごとの入社・退社を書く欄で、省くと職務経歴書や面接での説明と食い違います。短期間で退職した理由は、採用担当者が納得できるように説明し、身につけたことをアピールしてください。
Q. 派遣社員の経歴はどう書けばいいですか?
A. 派遣元と派遣先を分けて「○○会社より△△会社へ□□業務で派遣(令和○年○月末まで)」のように書きます。派遣期間が終わったときは「派遣期間満了につき退職」です。派遣先が複数ある場合は、派遣登録した会社の下に派遣先ごとに並べます。
Q. 職務経歴書は複数の会社に同じものを出してもいいですか?
A. おすすめしません。職務経歴書は応募先が知りたいことに合わせて書く書類で、同じ内容を使い回すのは適当でないとされています。全経歴をまとめた元データから、応募先ごとに項目や実績を選んで作ります。
まとめ
転職の応募は履歴書と職務経歴書の2点。履歴書は厚労省の様式例に沿って職歴を正確に書き、職務経歴書は応募先に合わせて職務内容と実績を詳しく書けば、これまでの経験が正しく伝わります。
- 押印は、様式に押印欄がなければ不要。性別は任意記載
- 職歴は会社ごとに入社・退社、在職中は「現在に至る」、最後に「以上」
- 職務経歴書は応募先ごとに書き分ける
- 数字や成果を盛らない、転職理由を前職の批判にしない
- 資格は正式名称と取得年月で
情報の確認について
本記事の内容は、以下の一次情報にもとづき 2026-09-16 に確認しています。
- 厚生労働省「公正な採用選考の基本」(厚生労働省履歴書様式例)
- 厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」
- ハローワーク「応募書類の作り方 履歴書」
- ハローワーク「職務経歴書の作り方」
- 日本FP協会「FP技能検定とは」(技能士の表記)
企業・大学から様式の指定がある場合は、その指示が最優先です。本記事は一般的な解説であり、個別の企業の選考基準を保証するものではありません。